忘年会に誘われたが行きたくない。派遣社員に参加義務はあるか?

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忘年会に誘われたが行きたくない。派遣社員に参加義務はあるか?(派遣ガールズ)

「派遣先の忘年会に誘われたけど、正直行きたくない…断ったら契約に響くのかな」

職場に慣れてきた頃に届く忘年会のお誘いは、誘ってもらえるのがうれしい反面、会費の出費や、よく知らない社員との会話を思うと気が重くなる方もいるでしょう。派遣社員の立場で断ってよいのか、迷ってしまいますよね。

この記事では、派遣社員に忘年会への参加義務があるのかを、雇用の仕組みと労働時間の考え方から解説します。参加したほうがよい場面や費用、忘年会で聞かれがちな個人的な質問への向き合い方、参加を強要されたときの相談先もあわせて紹介します。

みなみ
派遣社員として働き始めて職場に慣れてきたのはいいけど、上司から忘年会に誘われちゃったな~。行くのは良いけど財布がちょっとピンチなんだよなぁ。こういう行事って参加義務は派遣社員でもあるのかな?
れいか
やっぱり、参加しとかないといけないんじゃない?派遣社員でも就業先はそこなんだから行かないと後で、更新してくれなかったりするんじゃない?
みなみ
えぇ~!それは困ります!そんなことで契約が切られちゃうなんてひど過ぎます。財布がピンチでも行かないといけないんですね・・・。
酒井先生
みなみさん!安心して下さい、業務時間外の忘年会に派遣社員が参加する義務はありません。忘年会は仕事ではなく、参加するかどうかはあなたが自由に決めてよいものです。お財布が不安なら、角が立たないように断れば大丈夫ですよ。

派遣社員は忘年会や行事に参加する義務はない

業務時間外に開かれる忘年会に、派遣社員が参加する義務はありません。正社員の多くが当たり前のように参加している行事でも、派遣社員の参加は任意です。

会社によっては、社員の忘年会に会社から費用の補助が出ることがあります。派遣社員は補助の対象外で、社員より会費を多めに払うことになる場合もあります。費用の面からも、無理に参加する必要はありません。

派遣社員の雇用主は派遣会社

派遣社員に給与を払い、有給休暇や福利厚生を用意しているのは、雇用主である派遣会社です。派遣先とあなたのあいだには雇用契約がなく、派遣先があなたに指示できるのは、派遣会社と派遣先が結んだ労働者派遣契約で決めた業務の範囲に限られます。

忘年会への参加は、労働者派遣契約で決めた業務には含まれないのが普通です。派遣先の社員から「来てね」と誘われても、仕事の指示とは違うと考えてかまいません。

業務時間内の行事と時間外の飲み会の違い

業務時間内に行われる朝礼や全体会議、業務として参加を指示された研修は、仕事の一部です。一方、業務時間が終わった後の忘年会や飲み会は、参加するかどうかを本人が選べる親睦の場として扱われるのが一般的です。

ただし、参加が事実上の義務になっている場合は、忘年会でも仕事と同じ扱いになることがあります。厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」は、労働時間を「使用者の指揮命令下に置かれている時間」とし、使用者から義務づけられていたかどうかなどの状況から個別具体的に判断するとしています。忘年会の幹事や司会を業務として命じられた、といったケースなら、労働時間にあたる可能性もあるでしょう。

出典元:労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン(厚生労働省)

忘年会の不参加と契約更新

忘年会に参加しなかったことだけを理由に、派遣の契約を更新しない扱いは適切とはいえません。派遣の契約を更新するかどうかは、仕事ぶりや派遣先の業務量をもとに、派遣会社と派遣先が話し合って決めるものです。

万一、派遣先の担当者から「忘年会に来ないなら更新は考える」などと言われたら、すぐに派遣会社の営業担当に伝えましょう。

派遣社員が忘年会や行事に参加したほうがよい場面

派遣社員に忘年会や行事への参加義務はありませんが、参加しておくと職場になじみやすい場面もあります。参加するかどうか迷ったときの目安と、参加する場合の費用を紹介します。

派遣社員が主役の歓迎会

派遣先によっては、派遣社員が働き始めたことを歓迎する会を開いてくれることがあります。あなたが主役の会なら、できるだけ参加しておくと、職場の人と打ち解けるきっかけになります。

みなみ
たしかに、私を歓迎してくれる会なら参加したいな。正社員と同じように受け入れてもらえるのは嬉しいなぁ~。
酒井先生
派遣社員の受け入れが少ない中小企業では、歓迎会を開いてくれるところが多い印象です。長く働いてほしいと思っている派遣先ほど、最初の関係づくりを大切にしてくれますよ。

派遣社員が忘年会に参加するときの費用

忘年会の会費は、参加する社員と同じ額を払うのが基本です。派遣社員が主役の歓迎会なら、派遣先や周りの社員が負担してくれることが多いものの、負担してもらえるのは1次会だけということもあります。2次会に行くかどうかは、自分の予算と体力で決めましょう。

派遣会社が派遣先の忘年会の会費を払ってくれることは、まずありません。参加するなら、会費がいくらかを事前に幹事に確認しておくと安心です。

忘年会で派遣社員が個人的な質問に答える義務はない

忘年会の席では、年齢や住んでいる場所、家族のことなど、個人的な質問をされることがあります。派遣社員が忘年会でプライベートな質問に答える義務はなく、話したくないことは話さなくてかまいません。

派遣先に通知される派遣社員の情報

派遣会社が派遣先に伝える派遣社員の情報は、法律で決まっています。労働者派遣法第35条と同法施行規則第27条の2・第28条により、派遣会社が派遣先に通知しなければならないのは、主に次の事項です。

  • 派遣社員の氏名と性別
  • 45歳以上であること、または18歳未満の場合はその年齢
  • 60歳以上であるかどうか
  • 無期雇用か有期雇用か
  • 労使協定方式の対象かどうか
  • 健康保険・厚生年金・雇用保険の資格取得届を出しているかどうか

参考:労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(e-Gov法令検索)

派遣会社が派遣先に渡せる個人情報は限られる

あなたの住所や電話番号、家族構成を、派遣会社が勝手に派遣先へ伝えることはありません。厚生労働大臣が派遣会社向けに出している告示「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」は、派遣会社が派遣先に提供できる派遣社員の個人情報を、労働者派遣法第35条で通知する事項と、業務遂行能力に関する情報に限るとしています。本人の同意がある場合などは、例外として扱われます。

忘年会で聞かれた個人的な質問に答えるかどうかは、あなた自身が決めることです。「プライベートは内緒です」と笑顔でかわすのも、立派な大人の対応です。

参考:派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針(厚生労働省)

れいか
忘年会で「どこに住んでるの?」って聞かれたとき、「会社から電車で30分くらいです」ってざっくり答えたら、それ以上は聞かれなかったわ。答え方次第で、案外なんとかなるものよ。

忘年会への参加を強要された派遣社員の相談先

断っても何度も誘われる、参加しないと仕事で冷たくされるなど、忘年会への参加を強要されて困ったときは、一人で抱え込まずに相談しましょう。派遣社員の相談先は、派遣会社と派遣先の両方にあります。

派遣会社の営業担当

まず相談したいのは、派遣会社の営業担当です。派遣会社はあなたの雇用主として、派遣先に事情を伝え、誘い方を改めてもらうよう話してくれます。派遣先の人に直接言いにくいことこそ、営業担当を頼ってください。

角を立てずに忘年会や飲み会を断る言い方は、次の記事で紹介しています。

派遣社員の角が立たない飲み会やBBQの断り方

2026.09.29

派遣先の苦情の申出先

派遣先にも、派遣社員からの苦情を受け付ける担当者がいます。労働者派遣法第40条第1項は、派遣社員から苦情の申出を受けた派遣先に対して、派遣会社に内容を通知し、派遣会社と連携して遅滞なく適切に処理するよう義務づけています。派遣先の苦情の申出先は、派遣会社から受け取る就業条件明示書で確認しておきましょう。

派遣社員の忘年会の参加義務のまとめ

業務時間外の忘年会に、派遣社員が参加する義務はありません。派遣社員の雇用主は派遣会社で、忘年会への参加は派遣先が指示できる業務には含まれないのが普通です。参加しなかったことだけを理由に契約を打ち切るような扱いを受けたら、派遣会社の営業担当に相談しましょう。

もちろん、忘年会は職場の人と仕事以外の話ができる貴重な機会でもあります。自分が主役の歓迎会や、興味がわいた行事には気軽に参加してみてください。行きたいときは楽しく参加し、行きたくないときは感じよく断る。自分で選べるのは、派遣という働き方の良いところです。

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