年俸制はやめとけと言われる理由とは?営業手当や残業代の割増賃金の請求について

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営業手当に含まれる残業代や年俸制の割増賃金の請求について(派遣ガールズ)
みなみ
基本給が高めの会社を見つけたんですけど、「営業手当に残業代が含まれます」っていういわゆる「みなし残業」のようなんです。この場合、みなし分を超えて残業した場合、それ以上の賃金を請求することはできないのでしょうか。
れいか
旦那の給料が「年俸制」で、それと似たような状況よ。残業してもそれ以上貰えるわけじゃないからモチベーションが上がらないみたいね。その分早く帰ってきてくれるからまだいいんだけど、帰ることができない状況の人も多いと思うわ。
酒井先生
営業手当に含まれる残業も年俸における割増賃金も、条件を満たせばしっかり請求することが可能です。特に「電通女性社員過労死問題」が話題になった後、2019年4月(中小企業は2020年4月)から残業時間の上限規制が始まっています。基本の「き」を押さえておきましょう。

残業代は営業手当に含まれていても年俸制でも請求できる

営業手当に含まれる残業代請求

固定残業代・固定残業手当・みなし残業は法律上正式に認められているものです。従ってこれ自体に違法性はありません。

しかし、それはあくまで会社がある程度予測した残業の過去の実績や、事務の簡便上の都合であって、実際の残業時間で計算した割増賃金が固定残業代を上回る場合は、差額を請求することができます。

「営業手当に残業代は含まれている」というのと実際の勤務実績の比較は全く別問題であって、正当に残業代を受け取れる権利があります。

年俸制社員における残業代請求

「年俸制」というのは賃金を年単位で決定し、それを12ヶ月に分割して支払うという取り決めにすぎず、決して残業代を免れさせるために決められたものではありません。制度の上では月給で受け取っている社員と何も変わるところはありません。

残業代も、もちろんボーナスも受け取れます。しかし、管理監督者に該当する場合や、労使協定(企画業務型は労使委員会の決議)と本人の同意などにより裁量労働制(勤務時間を定めず出退勤も自由、研究開発や技能職に与えられることが多い)の要件を満たしている場合は残業代が発生しないこともあります。

派遣社員・契約社員・アルバイトの残業代請求

残業代は全ての労働者に対して取り決められた制度です。しかし、派遣社員・契約社員・アルバイトなど非正規社員の方については所定労働時間と法定労働時間についてしっかり把握しておかなければいけません。

「残業代」とはいわゆる割増賃金ですが、非正規社員の方だと、例え所定労働時間以上働いたとしても、それが割増賃金の残業代として支払われないことが考えられます。

非正規社員の方たちというのは、時短勤務制度が取り入れられていることが多いと思います。会社によってその勤務時間(所定労働時間)は異なりますが、労働基準法においては、割増賃金の残業代を支払う義務が生じるのは、法定労働時間(1日8時間など)を超えたときのほか、休日労働や深夜労働をしたときです。

つまり、上表における「残業(2時間)」は割増賃金における時給の支払ではなく、通常の時給2時間分が支払われることとなります。そこからさらに残業した分については、1.25倍の割増賃金・残業代が支払われますので、例えば給与明細を貰った時に「おもったより賃金が少ない」と感じたらこの計算方法を思い出してみてください。

管理職の残業代請求

労働基準法では「管理監督者」に該当する人に対して残業代を支払う必要がないとされています。管理監督者に当たるかどうかは、肩書や職位ではなく、立場や権限などの実態から判断されます。管理監督者は、管理監督者としての地位にふさわしい待遇を受けている人なので、基本的に残業代が支払われることはありません。

ただ、管理職は課長や部長、また会社によってその名称や上下における立ち位置が微妙に変わり、また会社規模によっても肩書の責任の重さが変化します。従ってその取り決めが非常に難しいのが現状です。ただ「役員」であれば原則として残業代は出ません(「役員」の肩書があっても、働き方の実態から労働基準法上の労働者に当たると判断されれば別です)。社長・役員などの「経営陣」と、部長・課長などの「管理職」は明確に基準が異なります。

しかし、「深夜労働」の割増賃金については管理監督者であっても支払わなければいけないため、給与明細はよく確認するようにしてください。

残業の記録・証拠をしっかり残すことが重要

営業手当に残業代が含まれていようが、年俸制であろうが、超過分は会社に請求できます。しかし、いざ請求するとなると「個人vs会社」になるため、客観的な証拠や、今後のこと(どうしても会社に残りづらくなります)について検討する必要が出てきます。

客観的な証拠とは、書面で勤務時間を残しておいたり、肉声データや動画などで残業の実績を残しておくことです。会社や第三者機関から「で、証拠は?」と言われたとき、誰もが残業の事実を客観的に認めざるを得ないものをあなた自身が個人で押さえておくことが必要です。もちろん会社PCのログや電源ON・OFFの履歴などは追えますが、会社側に握られているようなデータはリスクが大きいでしょう。

また仮に残業代を請求できたとしても、そうした会社に残り続けるリスクについても検討しておかなければいけません。悪い会社がたくさんあることはご存知の通りですが、良い会社も実はたくさんあります。転職などの選択肢・視野を広げた上で行動し、後先考えない先走った行動だけは避けるようにしましょう。

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