「派遣なのに面接があるって言われた…何を聞かれるんだろう」
紹介予定派遣は「派遣」と名前がついているのに、応募した後に待っているのは正社員採用とほとんど同じ選考です。いつもの職場見学のつもりでいると、聞かれることも見られるところも違います。何をどこまで準備すればいいのかわからないまま、当日を待つ方は少なくありません。
この記事では、紹介予定派遣の面接が通常の派遣と何が違うのか、実際に聞かれること、落ちる理由、見送りになったときに理由をどこまで聞けるのかを解説します。合格率はどうなのか、厚生労働省の集計からわかる数字も紹介します。
なお、いま控えているのが紹介予定派遣ではなく通常の派遣の職場見学であれば、「派遣の職場見学で落ちる確率は?受かるサイン・落ちるサインと結果連絡の目安」をご覧ください。



紹介予定派遣の面接は通常の派遣と何が違う?
紹介予定派遣の面接は、法律上の位置づけからして通常の派遣とは別物です。通常の派遣では派遣先が働き手を選ぶ行為を法律が避けるべきとしているのに、紹介予定派遣は対象から外れています。違いを5つの角度から整理します。
通常の派遣で面接が禁止されている理由
通常の派遣で派遣先が面接を行えないのは、労働者派遣法第26条第6項が禁じているからです。同項は派遣先に対して「労働者派遣契約の締結に際し、派遣労働者を特定することを目的とする行為をしないように努めなければならない」と定めています。事前面接や履歴書の提出を求める行為が、条文でいう「特定することを目的とする行為」にあたります。
ただし第26条第6項は努力義務を定めた条文です。罰則はなく、違反した派遣先は労働局から行政指導を受けます。「派遣の面接は完全に禁止」と書かれることがありますが、条文の書き方としては正確ではありません。
紹介予定派遣は、最初から直接雇用を前提にした仕組みです。派遣先が働き手を選ぶこと自体が制度の目的に含まれます。そのため第26条第6項は「紹介予定派遣を除く」というかっこ書きを置き、紹介予定派遣を面接禁止の対象から外しています。
紹介予定派遣で認められている3つのこと
厚生労働省のリーフレットは、紹介予定派遣で認められることを次の3つとして示しています。
(厚生労働省「紹介予定派遣とは・・・」)
直接雇用後の条件を、応募の段階で確認できる
直接雇用に切り替わった後の雇用形態や賃金を、派遣が始まる前に確認できます。派遣会社は求人条件を明示する立場にあるので、遠慮なく尋ねて構いません。
働きながら、直接雇用に進むかどうかを決められる
実際に働いてみたうえで、直接雇用に進むかどうかを決められます。派遣会社が派遣期間の途中で双方の意思を確認し、期間が終わる前に内定が出ることもあります。
面接と履歴書で選考を受ける
紹介予定派遣の場合、実際の派遣が始まる前に、面接を受けて履歴書を提出します。通常の派遣では労働者派遣法が「派遣労働者を特定することを目的とする行為」にあたるとして避けるよう求めていますが、紹介予定派遣は対象から外れています。
派遣期間は最長6か月
あなたが同じ派遣先で紹介予定派遣として働ける期間は、最長6か月です。
派遣期間の上限を定めているのは、厚生労働大臣が派遣会社向けに出している告示「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」および派遣先企業に向けた告示「派遣先が講ずべき措置に関する指針」の2つで、どちらも6か月を超える紹介予定派遣を行わないよう定めています。法律ではないため違反しての罰則はありませんが、守らない派遣会社や派遣先は労働局の指導を受けます。
つまり派遣先も、6か月のうちに直接雇用するかどうかを判断しなければなりません。面接の時点で「この人と長く働けるか」を具体的に考えるプロセスとなっているのは、そのためです。企業側も派遣労働者の側も互いに様子見をだらだら続けないための仕組みとも言えます。
面接の回数は1〜2回
派遣会社各社の案内を見ると、紹介予定派遣の選考は1〜2回で終わるのが一般的です。1回で完結させる企業もあれば、1次はオンライン、最終は対面という2回構成の企業もあります。集団面接やグループディスカッションはまず行われず、個別で話す形式が基本です。
回数が少ないぶん、1回は長くなりがちです。会社説明や適性検査、部署の見学を含めて2時間近くかかることもあるので、前後の予定には余裕をもたせておきましょう。
派遣会社の担当者が同席する
担当者が同席する点が、一般の転職活動と決定的に違います。多くの派遣会社では、担当者が面接当日に企業の近くまで同行し、そのまま同席して受け答えをフォローします。言葉に詰まったときの補足も期待できます。
当日は企業の近くで待ち合わせて打ち合わせをし、一緒に訪問して面接、終わった後にその場で振り返る流れが一般的です。結果も企業から直接ではなく、担当者があなたに伝えます。
ただし、同席しない方針の派遣会社もあります。「付いてくれるはず」と思い込んで当日を迎えると、一人で臨むことになって動揺しかねません。必ず事前に確認してください(面接当日の進み方)。
紹介予定派遣の面接で実際に聞かれること
紹介予定派遣の面接で聞かれることは、正社員の中途採用面接とほとんど重なります。そのうえで、紹介予定派遣ならではの角度から踏み込まれる質問もあります。頻度の高い5つを挙げます。
前職を辞めた理由を教えてください
面接官が知りたいのは、辞めた事情そのものではなく、同じ理由でまた辞めることにならないかです。紹介予定派遣は長く働いてもらう前提の採用なので、面接官は退職理由をほぼ必ず確認します。
人間関係や待遇への不満が理由でも、そこだけを話すと「うちでも同じことが起きるのでは」と受け取られます。不満を隠す必要はありませんが、その経験から何を求めるようになったのかまで一続きで話せば、意図は伝わります。
なぜ派遣ではなく紹介予定派遣を選んだのですか
紹介予定派遣の面接でもっとも差がつく質問です。「働きやすそうだったから」「自分に合うか試したかったから」とだけ答えると、見極める側の視点しか伝わりません。企業も同じ期間、あなたを見ています。
答え方の軸は、雇用形態の話ではなく、その会社で働きたい理由に置くことです。そのうえで、実際の業務を通してお互いを確認できる進み方に納得している、と続ければ筋が通ります。「この会社だから応募した」という中身があるかどうかで、印象は変わります。
仕事から離れていた期間は何をしていましたか
出産や育児、介護、体調の回復などでブランクがある方は多く、あること自体は減点材料になりません。企業が気にしているのは、いま安定して働ける状態にあるかの一点です。
離れていた事情を長く説明するより、現在の状況を具体的に伝えるほうが効きます。保育や介護の体制が整っていること、勤務時間に無理がないこと、資格の勉強をしていたことなど、いま働ける根拠を短く添えてください。
これまでの仕事で苦労した経験を教えてください
苦労の大きさを競う質問ではありません。問題が起きたときにあなたがどう動くかを見ています。事務職なら、締切が重なったときの優先順位のつけ方、ミスに気づいたときの報告の早さ、部署をまたぐ調整の仕方が具体例です。
答えるときは、状況・自分がとった行動・その結果、の順に並べると伝わります。避けたいのは、他人のせいで終わる話し方です。「自分は何を変えたか」が入っていれば、受け取られ方はまったく違います。
最後に何か質問はありますか(逆質問)
逆質問は、あなたの意欲が最後に現れる場面です。「特にありません」で終えるのは避けてください。関心が薄いと受け取られ、不採用の理由として挙げられることもあります。
用意しておくのは2〜3個で十分です。ただし、ホームページを見ればわかる事業内容を聞くのは逆効果ですし、面接中に説明された内容を聞き返すのも同じです。入社後の自分を想定した質問であれば、聞くこと自体が前向きな姿勢の証明になります。
紹介予定派遣の面接で落ちる理由
紹介予定派遣の面接では、落ちることがあります。曖昧にしたまま当日を迎えると、後で気持ちの整理がつきにくくなります。実際に見送りにつながりやすい理由を5つ挙げます。
職場見学と同じ感覚で臨んでしまう
紹介予定派遣は、企業にとって採用活動そのものです。派遣先は6か月後に自社の社員として迎えるかどうかを決める前提で、あなたを見ます。判断材料はスキルの一致だけではなく、仕事への考え方、メンバーとの相性、長く勤める意思にまで及びます。
通常の派遣の職場見学と同じ感覚で臨むと、判断材料の差でつまずきます。志望動機がない、会社を調べていないという状態を、派遣先は「意欲が感じられない」と受け取ります。見送りの理由としてもっとも多いのが、選考基準の読み違えです。
「なぜ紹介予定派遣なのか」に答えられない
「なぜ紹介予定派遣なのか」は、答えの用意がないまま当日を迎えやすい質問です。派遣先が知りたいのは数ある会社の中でなぜ自社なのかで、制度の利点を語って終わると、条件が合えばどこでもよかったのだろうと受け取ります。
対策として、求人票のほかに派遣先の公式サイトや事業内容にも目を通しておきます。そのうえで、派遣先が手がけている事業と、自分が積みたい経験の重なりを一つ挙げられれば、「なぜ自社なのか」への答えになります。
担当者に伝えた条件と違うことを面接で話す
紹介予定派遣では、あなたの経歴や希望条件を派遣会社が事前に派遣先へ伝えています。当日の話が事前の内容とずれると、派遣先は判断の土台を失います。
たとえば、残業は難しいと伝えていたのに面接で「問題ありません」と答えるようなずれです。仮に採用が決まっても、条件の受け取り方がずれたまま働き始めることになり、双方にとって不本意な結果を招きます。条件を変えたいときは、面接の前に担当者へ相談してください。
逆質問を「特にありません」で終える
面接官は逆質問の中身よりも、用意してきたかどうかを見ています。「特にありません」は志望度が高くないというサインになりますし、調べればわかることを聞くのも同じくらい印象を落とします。緊張で頭が真っ白になることを見越して、質問は紙に書いて持っていきましょう。
あなた以外の事情で決まることもある
最後に、あなたの受け答えとは関係なく結果が決まることがあります。同じ枠に経験の近い応募者がいた、募集の条件が途中で変わった、配属予定の部署の体制が動いた、といった事情です。
紹介予定派遣は6か月後の直接雇用を見据えた採用なので、企業側の都合が結果に影響することもあります。見送りになったからといって、あなたの経歴や人柄が否定されたわけではありません。紹介予定派遣では、間に派遣会社が入るぶん結果の理由も確かめやすくなっています。


紹介予定派遣の面接の合格率は?
紹介予定派遣の面接について検索すると「合格率」を知りたいという声が多く見つかります。面接の合格率を示す公的な統計は存在しません。ただし、直接雇用に至った人数そのものは国が毎年集計しています。わかることとわからないことを分けて見ていきます。
「面接の合格率」を示す公的統計は存在しない
厚生労働省が集計しているのは、紹介予定派遣で派遣された人数や直接雇用に至った人数であって、面接を受けた人数と通過した人数ではありません。企業ごとの選考結果を集めた調査もありません。
そのため「紹介予定派遣の面接は◯%が受かる」という数字を見かけても、根拠をたどることはできないと考えてください。
代わりに使えるのが、次に挙げる実数です。面接の通過率ではありませんが、紹介予定派遣という仕組み全体でどれくらいの人が直接雇用に届いているかはわかります。
直接雇用に結びついた人数は約54%
厚生労働省「令和6年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」によると、紹介予定派遣で実際に派遣された労働者は25,535人、職業紹介を経て直接雇用に結びついた労働者は13,881人でした。同じ人を追いかけた数字ではなく同じ年度内の別々の集計値ですが、並べるとおよそ54%にあたる規模です。なお、厚生労働省の集計でいう直接雇用には、契約社員としての採用も含まれます。
| 項目 | 令和5年度 | 令和6年度 |
|---|---|---|
| 派遣先からの申込人数 | 107,597人 | 91,705人 |
| 派遣された労働者数 | 26,012人 | 25,535人 |
| 職業紹介を実施した労働者数 | 18,783人 | 18,219人 |
| 直接雇用に結びついた労働者数 | 13,619人 | 13,881人 |
出典:厚生労働省「令和6年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」表9
紹介予定派遣を利用して直接雇用に結びついた人数は、前年度より増えています。派遣先からの申込人数と派遣された労働者数がどちらも減るなかで、直接雇用に結びついた人数だけが伸びました。同じように人数を並べると、割合は前年度の約52%から約54%へ上がっています。
職業紹介まで進んだ人なら約76%
令和6年度に職業紹介まで進んだ労働者は18,219人、そのうち13,881人が直接雇用に至りました。およそ76%です。
職業紹介とは、派遣会社が改めてあなたを企業に紹介する段階で、一般的には6か月以内の派遣期間を働いた後です。つまり、実際に働いてみて双方が前に進む意思を示した場合、4人に3人は直接雇用まで届いているということです。「入っても結局は採用されないのでは」という見方を、公的な集計は支持していません。


紹介予定派遣で見送りになった理由は聞ける?
紹介予定派遣で見送りになったとき、あなたは見送りの理由を派遣会社に確認できます。厚生労働大臣が派遣会社向けに出している告示「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」が、派遣会社に対して見送り理由の明示を求めているからです。ただし告示が対象にしているのは派遣で働き始めた後の見送りです。紹介予定派遣の面接の時点で見送りになった場合に取るべき対応とは分けて説明します。
面接での見送りは派遣会社の担当者に聞く
面接の段階で見送りになったとき、理由を書面で明示するよう求める制度はありません。「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」が理由の明示を定めているのは、派遣で働き始めた後の場面だからです。
ただし、あなたと企業の間には派遣会社が入っています。選考の結果も担当者から届くので、そのときに「次に活かしたいので、差し支えない範囲で理由を教えてください」と伝えてみてください。担当者が聞き取った内容を教えてくれることは珍しくありません。
制度上の権利ではないため、必ず答えが返るとは限りません。それでも、応募先と直接やりとりする一般の転職活動よりは、理由を確かめやすい環境です。


派遣就業後なら理由を書面で受け取れる
紹介予定派遣として派遣で働き始めた後は、扱いが変わります。派遣先が職業紹介を希望しなかった場合や、職業紹介を受けたのに雇用しなかった場合について、派遣会社向けの告示「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」が次のように定めています。
(派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針 第2の15(2))
見送り理由の明示は、あなたが求めたときだけ動き出します。あなたが派遣会社に「理由を教えてください」と伝えると、派遣会社が派遣先に理由を確認し、返ってきた内容を書面で伝えます。
ただし、理由の明示を定めているのは法律の条文ではなく厚生労働大臣の告示なので、罰則はありません。告示に従わない派遣会社や派遣先は、労働局から指導を受けます。派遣先についても、派遣会社の求めに応じて理由を明示するよう、派遣先向けの告示「派遣先が講ずべき措置に関する指針」が定めています(第2の18(2))。
派遣で働いた末に直接雇用へ進めなかったのは残念な結果ですが、見送りの理由がスキルや経験の不足なのか条件の都合なのかを文字で確認できるため、以後のキャリアを考える材料にできます。
直接雇用に至らなくても次の案件はある
紹介予定派遣で働いている間の労働契約は、派遣期間に合わせた有期契約であるのが一般的です。直接雇用に進まなかった場合は、派遣期間の終了とともに派遣会社との労働契約も終わります。「雇用関係がそのまま続く」わけではない点は、正確に押さえておいてください。
ただし、労働契約が終わっても派遣会社への登録は残ります。担当者は登録を続けている人に次の案件を紹介しますし、あなたから改めて別の紹介予定派遣に応募することもできます。次の就業まで間が空きそうなときは、離職票の発行や雇用保険の扱いも確認しておきましょう。
面接の段階で見送りになった場合は、そもそも派遣就業が始まっていません。派遣会社への登録だけが残るので、見送りがあなたと派遣会社の関係を変えることはありません。
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紹介予定派遣の選考に年齢や性別の制限はある?
紹介予定派遣の面接は正式な採用選考なので、派遣先は試験・面接・履歴書の受付についても直接採用と同じルールを守る必要があります。年齢や性別だけを理由に選考から外すことは、原則として認められていません。ただし罰則のある禁止ではなく、都道府県労働局の助言・指導・勧告にとどまります。
年齢を理由に選考から外すことは原則できない
年齢については、労働施策総合推進法第9条を踏まえ、厚生労働大臣が派遣先企業向けに出している告示「派遣先が講ずべき措置に関する指針」第2の18(3)①が、年齢を理由に対象から外さないことを定めています。
ただし、同じ告示には例外も列挙されています。代表的なのは、定年の年齢を下回ることを条件とする場合と、長期間の継続勤務による能力開発を目的として若年者に限る場合の2つで、どちらも期間の定めのない労働契約を予定するときに限られます。とくに後者は、職業経験があることを条件とせず、新卒者と同じ扱いで採用する場合に限られると告示が定めているため、経験のある方の応募に当てはまることはまずありません。
ミドル層の方がためらう必要はありません。求人に年齢の幅が書かれているときは、告示の例外に当たるのかどうかを担当者に確認できます。
性別を理由に選考から外すこともできない
性別については、男女雇用機会均等法第5条・第7条を踏まえ、派遣先企業向けの告示「派遣先が講ずべき措置に関する指針」第2の18(4)が、選考の対象から男女のいずれかを排除することなどを禁じています。女性だからという理由で派遣先があなたを選考から外すことはできません。
気になる対応があったときは担当者に伝える
面接で年齢や性別に触れる質問を受けても、その場で言い返す必要はありません。面接が終わってから、担当者に事実を伝えてください。派遣会社が派遣先に確認します。解決しないときは、労働局の雇用環境・均等部(室)が相談を受け付けています。
紹介予定派遣の直接雇用後に試用期間はある?
紹介予定派遣から直接雇用に切り替わった後は、試用期間を置かないよう厚生労働省が派遣先に求めています。法律上の禁止ではなく行政からの要請ですが、根拠ははっきりしているので、条件提示の場で話が出たら遠慮なく確認して構いません。
厚生労働省は「労働者派遣事業関係業務取扱要領」に掲載しているリーフレットで、派遣先に対し紹介予定派遣により雇い入れた労働者については試用期間を設けないようにしてくださいと示しています。最長6か月の派遣期間そのものが適性を見極める期間なのに、派遣期間を終えてから改めて試用期間を置くのは、同じ見極めを二重に課すことになるからです。
試用期間の話が出たときは、厚生労働省の要請を踏まえて派遣会社の担当者に確認してもらってください。直接雇用後の条件は、派遣が始まる前に派遣会社が明示する項目でもあります。
紹介予定派遣の面接前に確認しておくこと
紹介予定派遣の面接では、あなたと企業の間には必ず派遣会社が入ります。間に立つ担当者を使わない手はありません。日程が決まったら、前日までに次の3点を担当者へ聞いておきましょう。
直接雇用に切り替わった後の労働条件
紹介予定派遣では、派遣が始まる前に派遣会社が直接雇用後の求人条件を明示します。求人条件の明示は制度に組み込まれた手続きなので、聞きにくいと感じる必要はありません。
確認したいのは、雇用形態、賃金や勤務時間、休日の扱いが派遣期間中と変わるかどうかです。面接で「入社後の働き方をどう考えていますか」と聞かれたときにも役立ちます。
面接当日の進み方
オンラインか対面か、1回で終わるのか2回に分かれるのか、適性検査や筆記試験があるのかは、企業によって違います。所要時間も聞いておくと、当日の予定を組みやすくなります。
そして必ず確認したいのが、担当者が同席するかどうかです。同行はするが面接室には入らない、同席しない方針、というケースもあります。一人で受けるとわかっていれば、当日の心づもりを整えられます。
面接を受ける派遣先への過去の紹介実績
過去の紹介実績は、担当者が意外と答えてくれる質問です。派遣会社は同じ派遣先に何人も紹介しているので、どんな質問が出たか、どういう人が直接雇用に至ったかを知っていることがあります。
「以前に紹介された方は、面接でどんなことを聞かれましたか」と尋ねるだけで、準備の精度が上がります。
紹介予定派遣の面接に関するよくある質問
最後に、紹介予定派遣の面接についてよく寄せられる質問をまとめます。記事の前半と重なる質問は、要点だけを回答します。
- 紹介予定派遣は面接をしてもいいのですか?
- 紹介予定派遣の面接で落ちることはありますか?
- 紹介予定派遣の面接はどんな雰囲気ですか?
- 紹介予定派遣の面接に履歴書は必要ですか?
- 直接雇用の後に試用期間はありますか?
- 紹介予定派遣に年齢制限はありますか?
Q. 紹介予定派遣は面接をしてもいいのですか?
問題ありません。労働者派遣法第26条第6項は、派遣先が派遣労働者を特定することを目的とする行為をしないよう努めることを求めています。ただし同項には「紹介予定派遣を除く」というかっこ書きが付きます。厚生労働省のリーフレットも、面接や履歴書の送付を行えると明記しています。
Q. 紹介予定派遣の面接で落ちることはありますか?
あります。紹介予定派遣の面接は正式な採用選考なので、正社員採用と同じように見送りになることがあります。多い理由は紹介予定派遣の面接で落ちる理由にまとめています。企業の体制変更など、あなた以外の事情で決まることもあります。
Q. 紹介予定派遣の面接はどんな雰囲気ですか?
集団面接ではなく、個別で話す形式が基本です。1〜2回で終わる代わりに1回が長く、会社説明や適性検査を含めて2時間近くかかることもあります。多くの場合は担当者が同席するので、一問一答というより、条件をすり合わせる話し合いに近い雰囲気です。
Q. 紹介予定派遣の面接に履歴書は必要ですか?
必要になるのが一般的です。厚生労働省のリーフレットも、紹介予定派遣では履歴書の送付等を行えると示しています。実際には、派遣会社を通じて履歴書と職務経歴書を事前に提出し、当日も持参します。何をどの形式で用意するかは企業ごとに違うので、担当者に確認してください。
Q. 直接雇用の後に試用期間はありますか?
厚生労働省は派遣先に対し、紹介予定派遣により雇い入れた労働者については試用期間を設けないようにと示しています。ただし法律上の禁止ではないため、試用期間を提示する企業もあります。提示を受けたときは、理由を担当者に確認してもらいましょう。詳しくは紹介予定派遣の直接雇用後に試用期間はある?にまとめています。
Q. 紹介予定派遣に年齢制限はありますか?
年齢だけを理由に落とすことは、原則として認められていません。ただし、定年を下回ることを条件とする場合など、厚生労働大臣の告示が挙げる例外もあります。求人票に年齢の記載があるときは、年齢制限を設けた理由を担当者に確認してもらいましょう。詳しくは年齢を理由に選考から外すことは原則できないにまとめています。
まとめ
紹介予定派遣の面接は、企業が正社員採用と同じ基準で判断する正式な選考です。それでも、あなたが一人で立ち向かうわけではありません。当日までは担当者に何度でも相談できます。見送りになっても、担当者に頼めば理由を教えてもらえることは少なくありません。派遣で働いた後なら、書面で受け取れる定めもあります。
派遣先が年齢や性別だけを理由に落とすことも、原則として認められていません。厚生労働省の集計では、令和6年度に13,881人が直接雇用に至りました。ブランクがあっても、事務職の経験がこれからでも、応募をあきらめる必要はありません。気になる案件があるなら、まず担当者に話してみてください。


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